トランプ米大統領がハマスに「最後通告」、ネタニヤフ首相はガザでの作戦強化

(米国、イスラエル、パレスチナ)

テルアビブ発

2025年09月08日

米国のドナルド・トランプ大統領は95日、ホワイトハウスで記者団に対し、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束されている人質の解放に向けて、ハマスと「非常に深い交渉」を行っていることを明らかにした。また、生存しているとみられる約20人の人質のうち、一部は「最近死亡した可能性がある」と述べ、事態の深刻さを示唆した(96日付「タイムズ・オブ・イスラエル」紙)。

同大統領は7日には自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「誰もが人質の帰還を望んでいる。誰もがこの戦闘の終結を望んでいる。イスラエルは私の条件を受け入れた。ハマスも受け入れる時だ。受け入れなければどうなるか警告してきた。これが最後の警告だ。次はない」と投稿した。

画像 ハマスへの警告に関するトランプ大統領のトゥルース・ソーシャルでのコメント画面

ハマスへの警告に関するトランプ大統領のトゥルース・ソーシャルでのコメント画面

一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は9月7日の閣議外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、イスラエル国防軍(IDF)がガザ市内外で軍事作戦を強化し、ハマスのインフラを排除していると説明した。また、ガザの民間人が避難して支援を受けられるよう、追加の人道回廊を設置したと主張した。

同首相は「イスラエル国家が外交や広報の分野で代償を払っていることは承知している。この状況を打開する最善の方法は、完全に新しい仕組みを構築し、何よりもわれわれが定義した勝利、すなわちハマスの排除、人質全員の帰還、ガザが二度とイスラエルを脅かさないことを確保することで、戦闘をできるだけ早く終結させることだ」と述べた。

イスラエルとハマスの衝突の詳細については、ジェトロの特集を参照。

(中溝丘、イバン・ステシェンコ)

(米国、イスラエル、パレスチナ)

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