大統領選挙の最終候補者リスト発表、野党の元指導者ティアム氏と元大統領バグボ氏は除外に

(コートジボワール)

アビジャン発

2025年09月25日

コートジボワール憲法評議会は9月8日、10月に実施される大統領選挙の最終候補者リストを発表した。60人の暫定候補者リストから最終リストに残ったのは、次の5人。野党第1党のコートジボワール民主党(PDCI)のティージャン・ティアム元指導者とコートジボワール・アフリカ人民党(PPA-CI)のローラン・バグボ元大統領は、候補者リストから除外された。

  1. アラサン・ワタラ大統領(与党の民主主義と平和のためのウフェ主義者連合「RHDP」)
  2. シモーヌ・エイベ氏(有能世代運動「MGC」、バグボ氏の元夫人)
  3. アンリエット・ラグ氏(平和のための政治パートナーグループ「GP-Paix」)
  4. ジャン=ルイ・ビヨン元商業相(18の政党・団体の連合である民主会議「CODE」)
  5. アウア・ドン・メロ氏(「PPA-CI」、党の支持を得られず「予備的候補」として立候補)

憲法評議会のシャンタル・カマラ議長は、候補者資格の審査において、選挙人名簿に登録されていることが不可欠と強調した。バグボ氏は2020年の有罪判決により選挙人名簿から抹消されており、ティアム氏は2025年6月に行政上の理由で国籍が認められず、選挙人登録時点でコートジボワール国籍を有していなかったと判断された。

PDCIは9月11日、党本部で記者会見を開き、憲法評議会がティアム氏の立候補を無効とした決定に強く反発し、「不当かつ恣意(しい)的な決定を断固として拒否する」と述べ、国民に対して「信念と勇気、忠誠心をもって、和解と統一、繁栄を目指す新たなコートジボワールの実現に向けて闘おう」と呼びかけた(9月11日付「フラマト・インフォ」)。一方、PPA-CIは、9月10日のプレスリリースで、ワタラ大統領の4期目立候補への抗議とバグボ元大統領の除外への非難を正式に表明し、全国の地方支部に対し、9月15日に各県の県知事に対して抗議文書を提出するよう指示し、今後の民主的な抗議活動に備え、常時動員体制を維持するよう求めた(9月12日付「リンフォドローム」)。また、9月16日の記者会見で、PDCIとの協議の末、9月末までに大規模で民主的な行動を起こすことを示唆した(9月17日付「アビジャン・ネット」)。

7月30日付の政令により、大統領選挙の投票日は10月25日で、選挙運動期間は10月10日から10月23日、第1回の投票で過半数を得る候補者が出ない場合は11月29日に第2回投票が実施されることが正式に発表された。

(長屋幸一郎、橘欣子)

(コートジボワール)

ビジネス短信 7dbfb62d0b8afeac