ウォルマートが2025年中に南アで初店舗をオープン予定

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2025年09月22日

米国スーパーマーケット大手のウォルマートが9月9日、2025年末までに南アフリカ共和国で最初の店舗をオープンし、生鮮食料品、生活必需品、衣料品など幅広い商品を扱うと発表した。

同社は4月に、南アで初めて「成長サミット(Growth Summit)」を開催した。アフリカ大陸の12カ国からサプライヤーが参加し、アフリカで生産や製造をしている商品を紹介した。このような動きが、アフリカ中小企業のサプライヤー採用につながったとしている。

ウォルマート・インターナショナル社長兼最高経営責任者(CEO)のキャス・マクレイ氏は、「南アの店舗では、生鮮食料品、日用品、衣料品、テクノロジー製品など、幅広い商品を取りそろえる。また、地元産の製品も豊富に取りそろえる。南アのサプライヤーや起業家と提携することで、当社の特徴である『毎日低価格』と世界基準を市場に提供する」とコメントしている。店舗の場所、採用情報、地域貢献活動などの詳細は、今後数カ月以内に発表するとしている。

南ア政府は、同社の南アでの新規投資に対して、「ウォルマートの地元からの調達の取り組みは、政府の中期開発計画(MTDP)の最優先事項である経済成長と雇用創出に貢献するだろう」と述べ、歓迎した。

地元紙では、こうしたウォルマートの進出に対して、「ウォルマートが買収によって既に傘下に収めている大型量販店マクロ(makro)との違いが出せるか。そうした疑問はあるものの、いずれにしろ、消費者にとっては競争が激化し、恩恵を受けられるだろう」「実店舗とオンラインを連携させるオムニチャネルを展開するウォルマートがこのタイミングで南ア市場に展開することは注目に値する。南アのオンライン小売市場は2桁の力強い成長を遂げており、店舗とオンライン展開を組み合わせることで同社が当地で拡大する可能性を秘めている」などのコメントが出ている。

(多崎央)

(南アフリカ共和国)

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