ホテル・レストラン向け見本市「ABASTUR」、40周年の節目に盛大に開催

ホテル・レストラン・カフェテリア（HORECA）分野に特化したメキシコ国内最大級の見本市「アバストゥル（ABASTUR）」が8月27～29日、メキシコ市で開催された。40周年の節目を迎えた今回は、3万平方メートルの展示面積に600社以上が出展し、約2万人が来場した。出展企業は食品・飲料や厨房機器、食器、アメニティーなど多岐に及んだ。

会期中はオンラインマッチングのプラットフォームや、意思決定権を持つ幹部層との商談機会を提供する有料プログラムなど、効率的なビジネスマッチングを促進する仕組みが提供された。また、展示に加え、ホスピタリティー業界の持続可能性やガストロノミーの最新動向に関するセミナーも開催された。

米業界団体もPR、日系企業は厨房機器や食品分野の企業が出展

国外からは、米国のUSAライス連合会（USA Rice）や酪農輸出協会（USDEC）、大豆輸出協会（USSEC）、カナダのカナダビーフ国際機構（Canadian Beef）などが積極的にプロモーションを実施した。

日系企業では、日清食品がメキシコオリジナル味（Birria、肉を煮込んだスープ料理）のカップヌードルを試食提供した。ホシザキ、パナソニック、東芝は業務用冷蔵庫や電子レンジ、オーブンといったレストランやホテル向けの厨房機器を中心に展示したほか、商用車メーカーのいすゞ自動車もブースを構えた。また、海外の優良商品を輸入・卸売りするメキシコ企業ハンセアティック（Hanseatik）のブースでは、同社が取り扱うヤマト醤油味噌（しょうゆみそ）の調味料商品も展示された。

メキシコでの食品関係の大規模な見本市は、ABASTUR以外に、ハリスコ州グアダラハラ市で開催される小売り向け商品を中心とした「エキスポ・アンタッド（Expo ANTAD）」がある。毎年3月ごろに開催されていたが、2026年は5月19～21日の日程で開催の予定だ。

（深澤竜太）