第2四半期GDP成長率、EUは前期比0.2%、ユーロ圏は0.1%で、ともに鈍化

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2025年09月18日

EU統計局(ユーロスタット)は9月5日、2025年第2四半期(4~6月)のEU27カ国とユーロ圏20カ国の実質GDP成長率(季節調整済み)はそれぞれ、前期比0.2%、0.1%と発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。EUとユーロ圏ともに、前期の0.5%、0.6%からそれぞれ0.3ポイント、0.5ポイントの減速となった。

EUの第2四半期の実質GDP成長率(前期比)を需要項目別でみると(添付資料表1参照)、個人消費は前期の0.3%増から横ばい(寄与度:0.1ポイント)、政府消費支出は0.2%減から0.7%増(同0.1ポイント)とプラスに転じた。総固定資本形成は前期の2.3%増から1.7%減(同マイナス0.4ポイント)と縮小し、マイナスに転じた。輸出は前期の1.9%増から0.2%減、輸入は前期の1.9%増から0.3%増と減速し、純輸出はGDPを0.2ポイント押し下げた。

EUの第2四半期の実質GDP成長率(前期比)を国別でみると、加盟国間でばらつきがみられる(添付資料表2参照)。デンマーク(1.3%)、クロアチア、ルーマニア(ともに1.2%)の3カ国では1.0%以上の成長率だった。一方、フィンランド(マイナス0.4%)、ドイツ(マイナス0.3%)、イタリア(マイナス0.1%)の3カ国はマイナス成長となった。ユーロ圏の主要4カ国では、スペイン(0.7%)、フランス(0.3%)はプラス成長を維持したものの、前述のドイツとイタリアはマイナス成長だった。

2025年第2四半期の雇用者数の伸び率を前期比でみると、EUとユーロ圏でともに0.1%増だった(添付資料表3参照)。国別でみると、ブルガリア(1.1%増)以外、1.0%未満の増加となり、リトアニア(0.9%減)、ギリシャ、クロアチア(ともに0.5%減)などの7カ国では雇用者数が減少した。

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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