6月の財貿易黒字は53億豪ドルに拡大、増加幅は37億豪ドル超

オーストラリア統計局（ABS）は8月7日、6月の財の貿易収支（国際収支ベース、注1）を公表した。輸出は443億1,800万オーストラリア・ドル（約4兆2,545億円、豪ドル、1豪ドル＝約96円、前月比6％増）、輸入は389億5,200万豪ドル（同3.1％減）となった。財貿易収支は53億6,500万豪ドルの黒字で、黒字幅は前月より37億6,100万豪ドル増加した。

2025年第2四半期（4～6月、注2）の貿易をみると、財の輸出（非貨幣用金を含む）は前期比0.1％減の1,292億3,000万豪ドルだった（添付資料表1参照）。品目別にみると、農産品は前期比1.9％減、非貨幣用金は1.2％減と、いずれも前期から減少した。農産品では、綿と乳製品などのその他の農産品が16.8％減少したものの、主要産品の肉・肉調製品（6.8％増）、穀物（20.9％増）は増加した。非農産品は0.4％増で、金属（非貨幣用金は除く、9.2％増）と石油とガスなどのその他鉱物性燃料（6.7％増）が増加した。一方、石炭・コークス・練炭（9.0％減）、輸送機器（7.3％減）、鉄鉱石・鉱物（0.3％減）は減少した。

財の輸入は、前期比1.5％増の1,180億5,000万豪ドルだった（添付資料表2参照）。品目別にみると、非貨幣用金は前期比55％増と大幅に増加した。資本財は全ての品目で増加し、特に民間航空機・関連機器（31.8％増）と産業用運送機器（18.1％増）は2桁の伸びとなり、資本財全体では4.8％増加した。消費財は前期比4.1％増加した。一方、中間財・その他では6.1％減で、オーストラリア最大の輸入品目の燃料・潤滑油（16.9％減）が減少した。

（注1）貿易額は全て季節調整済みの数字。また、輸出入額は四捨五入しているが、貿易収支は元データを基に算出。

（注2）各期の3カ月分の月次統計（季節調整値）を足し上げ、四半期のデータとした。

（山崎美樹）