LGエレクトロニクスの第2四半期の業績、営業利益が激減

(韓国)

ソウル発

2025年07月30日

韓国のLGエレクトロニクスは7月25日、2025年第2四半期(4~6月)の業績(連結ベース)を発表した(添付資料表参照)。第2四半期の売上高は前年同期比4.4%減の20兆7,352億ウォン(約2兆2,809億円、1ウォン=約0.11円)、営業利益は46.6%減の6,394億ウォンと大幅な減益になった。同社は「主要市場の需要不振と米国通商政策の変化による関税負担、競争激化などの厳しい経営環境が続いた」と総括した。同社発表の事業部門別の業績は次のとおり。

(1)HS(ホーム・アプライアンス・ソリューション)事業本部(洗濯機、冷蔵庫など)

売上高は前年同期比2.8%増の6兆5,944億ウォン、営業利益は2.5%増の4,399億ウォンとなった。家電需要の減少と関税および海上運賃負担にもかかわらず、世界最高水準の競争力で、第2四半期として過去最大の売上高・営業利益を達成した。特に、プレミアム市場でのリーダーシップを維持すると同時に、ボリュームゾーン領域を攻略する「ツートラック戦略」が功を奏した。

(2)MS(メディア・エンターテインメント・ソリューション)事業本部(テレビ、ノートパソコンなど)

売上高は前年同期比13.5%減の4兆3,934億ウォンで、営業損失は1,917億ウォンと赤字に転落した。需要減少に伴うテレビ販売の減少、競争激化に対応するための販売価格引き下げ、マーケティング費用増加などが収益に影響した。

(3)VS(ビークル・ソリューション)事業本部(自動車電装部品など)

売上高は前年同期比5.8%増の2兆8,494億ウォン、営業利益は52.4%増の1,262億ウォンとなった。売上高、営業利益ともに、四半期ベースで過去最大を記録した。厳しい環境の中でも安定的な受注残を基に成長を続けた。特に、車載インフォテインメントや電気自動車部品などが収益性向上に貢献した。

(4)ES(エコ・ソリューション)事業本部(空調システムなど)

売上高は前年同期比4.3%増の2兆6,442億ウォン、営業利益は0.6%増の2,505億ウォンと、第2四半期ベースでは売上高・営業利益とも過去最大を記録した。国内の家庭用エアコン販売が伸び、商業用・産業用分野でも新規ビジネス発掘が続き、売上高増加に寄与した。

(李海昌)

(韓国)

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