ジェトロ、インド南部チェンナイ工科大学とのネットワーキングイベントを開催
(インド、日本)
知的資産部高度外国人材課
2025年06月19日
ジェトロは6月11日、インド南部タミル・ナドゥ州の私立チェンナイ工科大学(CIT)とのネットワーキングイベントを東京で開催した。日本企業の担当者などオンライン視聴を含め83人が参加した。海外大学の学生の直接採用や共同研究の可能性など、日本企業と大学との関係構築支援を目的とするイベントである「JETRO Overseas University Connect シリーズ」は、今回が12回目となる。
まずは、CITディレクターのS・ゴクラクリシュナン氏から大学の紹介が行われた。CITは日本語や日本文化の教育も積極的に推進しており、工学系学部に在籍する8,000人以上の中で300人以上が現在、日本語を学び、日本語能力試験の取得を目指しているという。
CITはまた、日本の複数の大学とのパートナーシップや共同研究、日本企業でのインターンシップにも注力している。欧米や台湾の大学とも連携しているが、特に日本の大学院への進学や日本企業への就職支援に力を入れているという。その背景には、世界の一部地域での教育機関に対する政治的不安が起こっていることや、日本企業の雇用の安定性への期待があると説明した。
続いて、CIT在学生による大学紹介、日本で働く卒業生からの体験談、さらにCIT卒業生を受け入れた日本企業から活躍ぶりを伝えるビデオメッセージが紹介された。
質疑応答では、「日本に興味を持つ学生の割合」について、CITは日本に興味を持つ学生数は増加傾向にあるとし、卒業予定者1,000人のうち25~50人の日本企業での就職を実現させたいと述べた。また、日本企業がCIT学生と交流できる就職説明会などの機会はあるのかという質問については、企業による説明会を対面・オンライン両方でアレンジ可能だと答えた。
セミナー終了後、会場参加者には交流会の場が設けられた。参加企業からは「インドの大学と言えばインド工科大学(IIT)が非常に有名だが、CITに関しては知らなった。有名校のみならず、日本との連携を大事にしているCITにも採用候補の幅を広げることを検討できる良い機会となった」との声があった。
大学紹介の様子(ジェトロ撮影)
(大滝靖子)
(インド、日本)
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