インド、2024年度のGDP成長率は6.5%
(インド)
ニューデリー発
2025年06月26日
インド統計・計画実施省(MOSPI)は5月30日、2024年度(2024年4月~2025年3月)の実質GDP成長率(推計値、注)を前年度比6.5%と発表した(添付資料表1参照)。2021年度から4カ年度連続のプラス成長となったが、2023年度の9.2%(改定値)と比較すると低調だった。年間GDP総額(名目)は330兆6,815億ルピー(約562兆1,586億円、1ルピー=約1.7円)で、過去最高値を記録した。
2024年度の成長率を需要項目別に見ると、ほぼ全ての項目でプラス成長を維持した。GDP全体の約6割を占める民間最終消費支出が前年度比7.2%増と堅調に伸びたほか、企業の設備投資など投資活動を示す総固定資本形成が7.1%増と、全体のプラス成長を牽引した。輸出については6.3%の伸びを見せ、輸入は3.7%減少した。その結果、輸出から輸入を差し引いた純輸出のマイナス幅が縮小し、成長率引き上げに寄与した。
産業部門別の粗付加価値(GVA)成長率をみると、前年度に続いて全部門でプラス成長を維持した(添付資料表2参照)。中でも「建設」が前年度比9.4%増、「公共・防衛・その他サービス」が8.9%増と、高い伸びを記録した。その一方、「製造」は4.5%増で、前年度(12.3%増)と比較すると伸び悩んだ。
四半期ベースでは、2024年度第4四半期(2025年1~3月)の実質GDP成長率は前年同期比7.4%だった。需要項目別でみると、民間最終消費支出が6.0%増、総固定資本形成が9.4%増となった(添付資料表3参照)。産業部門別では、「建設」が10.8%増、「公共・防衛・その他サービス」が8.7%増と高かった一方、「鉱業・採掘」は2.5%増にとどまった(添付資料表4参照)。
(注)2011年度基準
(サンディープ・シン、佐藤利昭)
(インド)
ビジネス短信 fa6fbe7d63a4d578