瀋陽市大東区、哈工科訊とロボット開発・生産などのプロジェクトに調印

(中国)

大連発

2025年06月10日

中国遼寧省瀋陽市の大東区政府と哈工科訊(瀋陽)工業技術研究院(注、以下、哈工科訊)は5月29日、投資プロジェクトの調印式を行った。大東区政府によると、同プロジェクトの投資総額は50億元(約1,000億円、1元=約20円)で、ロボット研究開発・生産、センサー生産、精密加工生産、複合材料スマート製造、人工知能(AI)という5つの産業プロジェクトと、政府・企業共同研究開発センター、エンジニアリング技術イノベーションセンター、スマート研究院サブセンター、新材料研究開発センターの4つのセンターを建設する予定だ。

大東区は瀋陽市中心部にある行政区の1つで、所轄面積は約101平方キロメートル。同区委員会の王林祥書記によると、同区は近年、新エネルギーおよび新エネルギー車、航空宇宙、「AI+」と機械生体工学、バイオ医学および医療機器の4産業を中心とする現代産業システムの建設を加速させている。同区の劉大威区長は、哈工科訊と連携しながら、同区で先端技術の工業化を推進していきたいとした。

また、大東区政府の発表によれば、哈工科訊は国家重点大学であるハルビン工業大学などの科学研究力を活用して、産学研(産業界・学界・研究機関)ならびに応用を一体化するシステムを構築しており、研究成果の応用において優位性を持っている。ロボットの研究開発、AIアルゴリズム、新素材調製などの核心技術におけるノウハウも豊富という。

(注)中国の企業情報サイト「企査査」によると、同社は2020年12月、ハルビン工業大学ロボット集団(現名:厳格集団)傘下の中安星瑞航空科技の投資により設立された研究開発機関で、登録資本金1億800万元。

(李穎)

(中国)

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