食品製造総合展示会「FOOMA JAPAN 2025」開催、日本の高い技術力を国内外にアピール

(日本)

農林水産食品部市場開拓課

2025年06月24日

一般社団法人日本食品機械工業会主催の食品製造総合展示会「FOOMA JAPAN 2025外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が6月10~13日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。2025年で48回目を迎えた同展示会は、「Touch FOOMA, Taste the Future(次世代の食品製造の可能性に触れ、その未来を味わう、最先端の技術と斬新なアイデアが融合する」」をテーマに、食品製造・加工や原料処理、品質管理など、21の分野に関連する食品機械メーカーが主に出展した。今回の2025年度は、計1,007の出展社・団体と、4日間合計の来場者11万827人(うち海外4,569人)を記録した。

世界10カ国・地域以上に販売実績を持つコバード(福井県坂井市/和菓子などの包あん機メーカー)は、新規顧客開拓や既存ユーザーに対する新技術の提案などを目的に出展した。専務取締役の吹上透氏は「弊社は、食品製造業界における人手不足という課題に対し、作業の省人化や職人技を再現できる機械技術を提案している。機械化を余儀なくされるが品質を落としたくないなど、お客様のさまざまなニーズに応じて解決策を提供している」と、機械技術を通じた食品製造現場の課題解決に意欲を示した。

写真 コバードのブース(ジェトロ撮影)

コバードのブース(ジェトロ撮影)

海外メーカーの販売代理店を手掛ける槇野産業(東京都葛飾区/粉砕機メーカー)は、食品製造分野での認知度向上を目的に出展した。営業部の梅林眞企氏は「弊社の粉砕機は、穀物や食品粉砕といった従来の用途に加え、食品残渣(ざんさ)の利活用やプラントベースフード向け原料の粉砕にも対応しており、SDGs(持続可能な開発目標)への企業の取り組みにも貢献できる」と述べた。

写真 槇野産業のブース(ジェトロ撮影)

槇野産業のブース(ジェトロ撮影)

食品製造現場では人手不足が深刻となっている一方、近年のインバウンド需要の回復や海外における日本食レストランの増加などにより、日本食需要は高まっている。食品製造現場の省人化・効率化やSDGsへの対応など、さまざまな課題を解決できる日本の食品機械メーカーのきめ細やかで高い技術力は、グローバル市場においても日本の強みの1つだ。

写真 経営支援・輸出相談コーナーの様子(ジェトロ撮影)

経営支援・輸出相談コーナーの様子(ジェトロ撮影)

ジェトロは、本会期に合わせて関係機関(注)と連携し、「経営支援・輸出相談コーナー」を設置した。訪れる食品関連事業者に対し、専門のアドバイザーが新規市場での商流構築や現地の輸入規制などに関する助言を行った。

(注)関係機関は、中小企業基盤整備機構外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますおよびタイ投資委員会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(庄田幸生)

(日本)

ビジネス短信 ea0aea3f734bf484