マルコス大統領、第46回ASEAN首脳会議に出席、各国と連携強化

(フィリピン、ASEAN)

マニラ発

2025年06月12日

フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領は5月26日から27日にかけて、マレーシア・クアラルンプールで開催された第46回ASEAN首脳会議に出席した。フィリピンからは大統領のほかに、リザ・アラネタ=マルコス夫人、マリア・クリスティーナ・ロケ貿易産業相、ジェイ・ルイス大統領報道局長官、レオ・テレソ・マグノミンダナオ開発庁長官が同行した。

ASEAN首脳会議の会期中、第2回ASEAN・湾岸協力会議(GCC)首脳会議や、ASEAN・GCC・中国首脳会議も開催された。また、第16回ブルネイ・インドネシア・マレーシア・フィリピン東ASEAN成長地域(BIMP-EAGA)首脳会議では、マルコス大統領が議長を務めた。

クアラルンプール到着声明で、マルコス大統領は平和と法治主義に関し、フィリピンと同様の価値観とコミットメントを共有する国々とのパートナーシップを今後も強化していくと、あらためて表明した。また、人工知能(AI)の倫理的かつ責任ある利用促進のため、「ASEAN・AI安全ネットワーク設立宣言」の策定にフィリピンが尽力していることも強調した。さらに、現在の世界貿易の動向については、米国の関税で世界的な不確実性が高まっている中、潜在的なリスクや利点、機会を特定する必要性を強調した。

首脳会議の開催に合わせ、マルコス大統領はラオスのソーンサイ・シーパンドン首相や、タイのペートンタン・チナワット首相、ベトナムのファム・ミン・チン首相、カンボジアのフン・マネット首相、クウェートのサバーハ・ハーリド皇太子らと2国間会談を行った。各国との会談では、貿易、投資、教育、防衛、デジタルイノベーション、AIなどの分野について協議した。

2026年はフィリピンがASEAN議長国となることを踏まえ、マルコス大統領は「マレーシアの議長国としての成果を継承し、ASEANを前進させたい」と述べた。

(西岡絵里奈、アギラー・パールホープ)

(フィリピン、ASEAN)

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