イラン最高指導者「決して降伏しない」、アラブ諸国・イスラム諸国と連携強化へ
(イラン、イスラエル、米国)
調査部中東アフリカ課
2025年06月19日
6月13日のイスラエルによるイランの核施設などへの攻撃(2025年6月13日記事参照)以降、両国で攻撃の応酬が続いている。
そうした中、イランのアリー・ハーメネイー最高指導者は6月18日、「米国がこの紛争に介入した場合、米国は間違いなく被害を受けることになる」と発言した。この発言は米国のドナルド・トランプ大統領が自身のSNSでイランに向けて「無条件降伏」と投稿したことに対してのもので、ハーメネイー氏は「イランは降伏をするような国ではない。イランは誰も攻撃していない。いかなる攻撃も容認しておらず、いかなる攻撃にも決して降伏しない」と自身のX(旧Twitter)で述べた。
また、6月16日にイスラエルの自衛権と安全保障を支持し、イランを地域の不安定化の要因としたG7首脳声明に対して、イラン外務省のイスマーイール・バーガーイ報道官は17日、自身のXで「イスラエルのイランへの攻撃をあからさまに無視したものだ。G7は情勢激化の本当の要因であるイスラエルの侵略に対処しなければならない。イスラエルの侵略の即時停止が地域の安定のために必要である」と反応した。バーガーイ報道官は翌18日には、21カ国(注)のアラブ諸国とイスラム諸国の外相が共同声明で、イスラエルのイランへの攻撃を非難したことを歓迎し、アラブ諸国・イスラム諸国と連携していくとXで投稿した。
関連情報はジェトロ短信特集「イスラエル・イラン情勢に関する動向、各国の反応」を参照。
(注)トルコ、ヨルダン、アラブ首長国連邦(UAE)、パキスタン、バーレーン、ブルネイ、チャド、ガンビア、アルジェリア、コモロ、ジブチ、サウジアラビア、スーダン、ソマリア、イラク、オマーン、カタール、クウェート、リビア、エジプト、モーリタニア。
(加藤皓人)
(イラン、イスラエル、米国)
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