イスラエル、イランの核・軍事中枢に大規模空爆、複数の標的を同時攻撃
(イスラエル、イラン)
テルアビブ発
2025年06月16日
イスラエル国防軍(IDF)は6月13日以降、イランに対して前例のない規模の軍事作戦を展開し、核関連施設、軍事指導部、ミサイル配備網など複数の戦略的標的を同時に攻撃した。作戦は空軍と海軍の連携下で実施され、イランの核・軍事能力に深刻な打撃を与えたとしている。
IDFによると、作戦の初期段階では、イランの核兵器開発に関与していたとされる9人の科学者と技術者を標的にしたという。彼らはウラン濃縮や弾頭設計など核兵器化に不可欠な分野で活動していたとされる。これに続き、ナタンズやイスファハンなどにある核関連施設
を精密誘導兵器で攻撃し、核開発インフラに大きな損害を与えたとしている。
同時に、IDFはイラン西部に展開されていた防空システムを無力化するための大規模な空爆を実施した。これにより、イスラエル空軍はテヘラン上空を含む広範囲の航空優勢を確立し、後続の作戦行動の自由度を確保したとしている。
IDFは軍事指導部への攻撃も行い、イランの最上級司令官3人や革命防衛隊空軍司令官、さらに、20人以上の司令官
も標的になったとしている。
ミサイル関連施設への攻撃も並行して行い、西部イランに配備されていた地対地ミサイル発射装置や貯蔵施設を破壊したという。イスラエル空軍は、イスラエル本土を標的としたミサイル発射準備を事前に察知し、発射前に無力化することに成功したとしている。
また、イランから発射された無人航空機(UAV)に対しては、空軍と海軍が連携して迎撃作戦を展開した。IDFは100機以上のUAVを迎撃し、イスラエル領内への侵入は阻止したと主張している。防空システム、戦闘機、ミサイル艇などが総動員
され、複数の迎撃作戦が実施されたという。
(中溝丘)
(イスラエル、イラン)
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