インド北東州投資サミット、ニューデリーで開催
(インド)
ニューデリー発
2025年06月17日
インド北東部開発省は5月23~24日、北東部(注)への投資促進イベント「ライジング・ノースイースト・インベスターズ・サミット 2025」を首都ニューデリーで開催した。開会式には北東部各州の州首相などのほか、80カ国以上の代表団が参加した。ナレンドラ・モディ首相は「北東部は、インドという多様性の国家の中で最も多様性にあふれた地域だ。貿易、伝統、繊維産業、観光などの分野で多大なる可能性を秘めている」と述べた。
登壇したジョティラディティヤ・M・シンディア北東部開発大臣は、農業、スポーツ、投資促進、観光、経済回廊、インフラ、繊維・手工芸品、畜産の主要部門に8つのタスクフォースを設置し、各州が独自にロードマップを策定できるようにしたと述べた。また、「北東部地域は、インドの東南アジアへの国際的な玄関口としての役割を担う」と同地域の重要性を強調した。
サミットにはインドの有力企業も参加し、大手財閥リライアンス・グループ、新興財閥アダニ・グループ、資源開発大手ベダンタ・グループが北東部地域の事業展開の機会を探るために、総額1兆5,500億ルピー(約2兆6,350億円、1ルピー=約1.7円)を超える投資を表明した。
他方で、北東部地域はインドの中でも経済発展やインフラの整備が遅れているとされる。中央政府は2014年にアクト・イースト政策を発表し、北東部を優先地域と位置付け、貿易や文化交流などを通じて北東部と周辺国の接続性の強化を目指している。
開会式の様子(ジェトロ撮影)
(注)アルナーチャル・プラデシュ州、アッサム州、マニプール州、メガラヤ州、ミゾラム州、ナガランド州、シッキム州、トリプラ州が含まれる。
(サンディープ・シン、佐藤利昭)
(インド)
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