ベンガルールのホワイトフィールドで、日本食レストラン増加の流れ
(インド)
ベンガルール発
2025年06月26日
インド南部のベンガルールで、くふ楽グループ(KUURAKU GROUP)が運営する焼き鳥店「くふ楽(KUURAKU)」がホワイトフィールドの商業施設「ネクサス・シャンティニケタン・モール(NEXUS SHANTINIKETAN MALL)」内に6月にソフトオープンした。2022年7月にベンガルール1号店がオープンし、現在も多くの顧客でにぎわっているが、今回はベンガルール2号店で、インド国内の「KUURAKU」としては8店目の開設となる。
ホワイトフィールドはベンガルール東部に位置し、欧米のIT関連企業が多数集積するエリアだ。外国企業とのビジネス接点が多いインド人エンジニアが多数勤めており、多国籍料理を扱うレストランが数多く存在する。そうしたエリアでの2号店の開設となり、他店舗と同様、焼き鳥をはじめ、唐揚げなど日本の居酒屋メニューにギョーザ、ラーメンなどが並ぶ。
「KUURAKU」ホワイトフィールド店の出店について、同グループ海外事業本部の廣濱成二郎執行役は「試験店舗を除けば、同じ都市内に同業態で複数店舗を出店するのは初の試みだ。ベンガルール1号店に来店されるお客さま(日本人インド人を問わず)から多くのご要望があり、出店を決めた。ベンガルールに限らずインド全土から出店の問い合わせも増えており、インドにおける日本食マーケットの拡大が加速化していることを実感している」と語り、今後のインドでの日本食市場の拡大に期待を寄せている。
KUURAKUの焼き鳥(ジェトロ撮影)
また、4月には、日本のロイヤルホールディングスと双日が共同で市場調査を目的としたテスト店舗「ハチ バイ テンヤ(Hachi by Tenya)」をホワイトフィールドのブルワリーレストラン(BLR Brewing)の一角に構えた。メニューは天ぷらや天丼、唐揚げ、だし巻き卵、ロールずし、ラーメンなどがあり、デザートにはアイスやバナナの天ぷらなども取りそろえている。
Hachi by Tenyaの天ぷら(ジェトロ撮影)
今回の「Hachi by Tenya」のテスト展開について、ロイヤルホールディングスの髙橋宏彰室長は「テスト店舗を通じて、現地のお客さまの反応や購買傾向を踏まえながら、市場性を把握していきたい」と語り、インド市場での日本食の可能性を見極めていきたいとの考えを示した。
これまで日本食レストランはベンガルール中心部にオープンすることが多かったが、インド人顧客をターゲットに、今後は市内のさまざまなエリアでの展開が予想される。
(水谷俊博)
(インド)
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