タイ、韓国との第6回EPA交渉、妥結には至らず

(タイ、韓国)

バンコク発

2025年06月23日

タイ商務省は6月18日、韓国・タイ経済連携協定(KTEPA)について、6回目の交渉会合が同月10日から13日にかけて韓国ソウル市で開催されたことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

交渉の結果、「知的財産」章と「電気通信サービス」章が合意に至った。KTEPAは全24章で構成されるが、今回の交渉を経て、19章が合意済みとなった。KTEPAは、2025年に韓国がホストするAPECサミット(10月26日~11月1日)の合意発表を見据え、今回の交渉会合で実質妥結を目指していた(2025年5月2日記事参照)が、妥結には至らなかった。

商務省・貿易交渉局(DTN)のチョティマ・イアムサワスディクン局長は、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が自由貿易および自由貿易協定(FTA)交渉の推進を重視しているとして、交渉の加速に向けた韓国の積極的な取り組みに期待を示している。タイと韓国との間には、ASEAN・韓国FTA(AKFTA)や地域的な包括経済パートナーシップ協定(RCEP)があり、同局長は、KTEPAがさらなる貿易・投資の拡大やサプライチェーンの強化に貢献するとコメントしている。

商務省によると、韓国はタイにとって13番目の貿易相手国で、総貿易額は152億8,000万ドル(2024年)。タイから韓国への輸出額は59億4,000万ドル、韓国からの輸入額は93億4,000万ドルに上る。主な輸出品はゴム製品やアルミ製品、精製油、集積回路(IC)、砂糖。主な輸入品はICや鉄鋼製品、化学品、植物関連製品、機械・同部品が占める。

(藪恭兵、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ、韓国)

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