パイオニア、インド南部ベンガルールのR&Dセンターを拡張
(インド)
ベンガルール発
2025年06月12日
パイオニア・インディアは5月28日、インド南部ベンガルールのR&Dセンターの拡張式典を開いた。同センターは2023年にベンガルールに開設されたが、近年の事業拡大に伴い、オフィスを移転・拡張したものだ。今後はインド人エンジニアの採用をさらに増やしていく方針で、将来のさらなる機能拡大を見据えたものとなる。
同センターがインドで初めて開発した人工知能(AI)搭載のドライブレコーダーは現在、インドのカーアクセサリーショップなど既存のチャネルを通じて販売を始めており、今後の現地生産も見据えている。
パイオニア・インディアの高木健副社長(Deputy Managing Director)は「これまで製品開発は日本を中心に行ってきたが、インドで行うことで開発スピードが上がり、開発コスト削減にもつながる」と語る。特にベンガルールでは多くの優秀なエンジニアの採用が可能で、エンジニア不足に悩む日本の一部機能を代替することにも期待が高まる。インドで開発する製品数を増やし、日本を含む他地域でも販売していく方針だ。
また、地元のカルナータカ州政府は2024年11月、R&Dセンターなどを含むグローバル・ケイパビリティー・センター(GCC)政策を発表した(2024年11月28日記事参照)。インド政府によると、インド全体で1,700を超えるGCCのうち、約500拠点がカルナータカ州に所在し、インド全体で190万人を超えるGCC従事者のうち60万人が同州に居住するなど、ベンガルールはその中心地として発展を続けている。
これまでインド国内のGCCは欧米の大手IT企業を中心に設置されてきたが、今後は多くのインド人エンジニアが活躍する日本企業によるR&Dセンターの増加が期待される。
拡張式典の様子(前から2列目の左から7人目が高木健副社長)(パイオニア・インディア提供)
(水谷俊博)
(インド)
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