トランプ米大統領の支持率は38%に低下、世論調査

(米国)

調査部米州課

2025年06月13日

米国のドナルド・トランプ大統領の支持率平均値(注1)は4月に40%台前半まで低下したものの、5~6月の平均値は47~48%で推移していた。最近の世論調査では、トランプ氏の支持率は38%と4割を下回った。

コネティカット州のキニピアク大学は6月11日、トランプ政権などに関する世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注2)を発表した。それによると、トランプ氏の支持率は38%で、4月の調査時(41%)から3ポイント低下した。

各重要項目の対応への支持率でも、低下傾向がみられた。「移民問題」が43%で、4月の調査時(45%)から2ポイント低下し、「貿易」は38%と4月の調査時(39%)から1ポイント低下した。「経済」は40%で、4月の調査時から変化がなかった。

「大きく美しい1つの法案」に過半が反対

米国連邦議会で審議中の2026会計年度(2025年10月~2026年9月)の連邦政府予算案(いわゆる「大きく美しい1つの法案」)については、不支持が53%と過半になった。

支持政党別では、共和党支持者の67%が支持するものの、民主党支持者の89%、無党派層の57%が不支持という結果だった。

同法案で7,930億ドル分の経費が削減されるといわれるメディケイド(低所得者向けの公的医療保険)については、47%が連邦予算を「増額すべき」と回答し、40%は「現状維持」、10%は「減額すべき」と回答した。

キニピアク大学のティム・マロイ世論調査アナリストは「何百万人もの人々にとって医療のセーフティーネットであるメディケイドの将来が突然、危うくなり、有権者は60年の歴史を持つこの制度が慎重に扱われることを望んでいることは明確だ」と述べた。

また、5月にトランプ政権の特別政府職員から離職した実業家のイーロン・マスク氏(2025年6月2日記事参照)と、同氏が率いた政府効率化省(DOGE)の取り組みに対する評価では、「ひどい」(45%)や「あまり良くない」(12%)という否定的評価が半数以上を占めた。

(注1)選挙情報サイトのリアルクリアポリティクスによる。

(注2)実施時期は6月5~9日、対象者は全米の登録有権者1,265人。

(松岡智恵子)

(米国)

ビジネス短信 0b6a9f0e3ac1a0a8