日本財団、脱炭素に資する日本企業と石油メジャーの2025年度連携技術開発案件を発表

(米国)

ヒューストン発

2025年05月15日

日本財団の笹川陽平会長は59日、米国ヒューストン市内で開催された海洋技術開発に関する産学会合「ディープスター(注)・テクノロジー・シンポジウム2025外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」で、日本企業と石油メジャーとの間で2025年度に実施される連携技術開発プロジェクト8件をビデオメッセージで発表した(添付資料表参照)。石油メジャーは深海での石油・ガスの探査・開発・生産にさまざまな課題を抱えており、昨今は脱炭素に資する技術にも関心を高めている。日本企業と石油メジャーがこうした課題を解決する技術を連携して開発し、商用化に結び付けることを目指している。

同会合は例年、ヒューストンで開催される世界最大規模の海洋開発技術会議・展示会OTCの翌日に開催されている。今回も「OTC 2025外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が閉幕した翌日の59日に、米国石油大手シェブロン本社(テキサス州ヒューストン)で開催された。会場には、海洋石油ガス資源開発に携わる業界関係者ら約200人が参加した。

今回発表されたプロジェクトは、「海洋石油ガス分野の脱炭素化推進に向けた連携技術開発に関する覚書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に基づくものだ(2021年12月8日記事参照)。2023年度に採択された継続事業が8件で(添付資料表参照)、いずれも20256月開始を予定している。ジェトロは覚書締結段階からこのプロジェクトに携わり、これまで日本財団とディープスターの連携技術開発案件の組成や、各プロジェクトのパートナーとなる日本企業とディープスターの契約締結支援、ウェブ会議を通じたプロジェクトの進捗管理などを通じて、採択された日本企業を積極的に支援している。

写真 ビデオメッセージで2025年度のプロジェクトを発表する日本財団の笹川陽平会長(ジェトロ撮影)

ビデオメッセージで2025年度のプロジェクトを発表する日本財団の笹川陽平会長(ジェトロ撮影)

(注)ディープスター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとは、上流企業と呼ばれるシェブロン(米国)、シェル(英国)、エクイノール(ノルウェー)など、世界中の海洋石油・天然ガスの探査・開発・生産を担う企業や、これら企業に製品・サービスを提供する企業、大学、研究機関などから成る海洋技術開発のコンソーシアム。

(深石晃)

(米国)

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