「香港国際ライセンシングショー」、日本発IPに関心高まる
(香港)
香港発
2025年05月14日
香港貿易発展局(HKTDC)は4月28~30日、香港コンベンション・エキシビション・センター(HKCEC)で、世界各国・地域からさまざまなコンテンツのIP(知的財産権)を有するライセンサーが出展するBtoB向け展示会「香港国際ライセンシングショー」と、ライセンシング業界のグローバルリーダーが一堂に会する「アジア・ライセンシング会議
」を開催した。
前年の開催時にも同時開催された「香港ギフト&プレミアム・フェア」「香港国際印刷・包装展」「デラックス・プリントパック香港」に加え、新たに「ホームインスタイル」「ファッションインスタイル」も同時に開催され、上述のライセンシング関連イベントを含む計7つのイベントで、計131カ国・地域から10万人以上のバイヤーが参加した。
HKTDCによると、3日間の開催期間中、「香港国際ライセンシングショー」には330以上の出展者が600以上のブランドや知的財産商品を展示し、2万人以上のバイヤーが来訪した。 会場には日本や韓国、中国本土、台湾、タイ、マカオ、香港の7つのパビリオンが設置され、ジャパンパビリオンには8社が出展した。ジェトロは前年に続いて(2024年5月15日記事参照)、コンテンツ分野の海外展開支援事業の一環として、ジャパンパビリオン内にブースを出展し、海外バイヤー向けのBtoBオンラインカタログサイト「Japan Street」の広報活動と、Japan Streetに掲載されているIPのサンプルを一部展示する形式で、日本発IPのプロモーションを実施した。
ジェトロブースへの来訪者は、香港と中国本土のバイヤーが大半を占めたほか、台湾、タイ、シンガポール、インドなど世界各地のバイヤーも訪れた。前年のブース出展時には、日本のIPとのコラボレーションに関心を持つアパレル、雑貨、玩具メーカーからの問い合わせが多かったが、今回は現地のショッピングモールでのイベントを企画する事業者から、日本のIPを用いてイベントを企画したいという問い合わせが多数寄せられた。
ジャパンパビリオン内の出展企業からは、「前年に比べてブースへの来訪者が顕著に増えた。香港・中国本土のライセンシーだけではなく、東南アジアなどのライセンシーも増えた印象がある」「毎年新たなライセンシーの開拓ができているので、引き続き出展したい」「コンテンツの商品化のみならず、イベント会社からのオファーも増えている」「具体的な商談の話が多かった」など、出展による意義を評価する声が聞かれた。
一方で、複数年連続で出展している企業から、「かつてと比べると、大型ライセンサーの出展が少なくなっている印象を受ける。その一部は中国本土の展示会に移っている」との声も聞かれた。
ジェトロのブース(ジェトロ撮影)
(大野豪太、小柴里沙)
(香港)
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