「第11回中国(北京)国際養老サービス業博覧会」、ジェトロがジャパンパビリオン出展

(中国)

北京発

2025年05月29日

ジェトロは、52123日に北京市で開催されたヘルスケア関連展示会「第11回中国(北京)国際養老サービス業博覧会」に、ジャパンパビリオンを出展した。高齢者介護用品や介護サービス、健康食などを中心に、ヘルスケア分野の日本企業28社が出展し、海外バイヤーとの商談を行った。

今回の博覧会には300社以上が出展し、出展面積は2万平方メートル以上、来場者は延べ5万人に上った。中国では近年の高齢化率上昇に伴い、介護サービスや福祉用具の市場が急速に拡大しており、ジャパンパビリオンでは、介護人材育成や介護施設運営をする企業に関心が集まった。バイヤーから「高齢化が中国より進んでいる日本の経験を勉強することで、より効果的な高齢者介護が可能になることを期待している」というコメントがあった。出展企業からは「ジャパンパビリオンを設けることで、高品質の商品を求めるターゲット客層の集約の助けになった」「より多くのお客さまへの認知度向上と新たなビジネスパートナーとの協力機会ができた」といった感想が寄せられた。

中国では昨今、人工知能(AI)の活用などが社会の関心を集めており、AIやスマートアプリの高齢者産業への展開と応用が注目されている。展示会場でも、介護サービスや認知症予防でAI活用を紹介する企業が多くみられたほか、初日には「養老+AI-新未来のスマートヘルスケア」をテーマにフォーラムが開催された。フォーラムでは、健康モニタリングでのAIの応用や、介護ロボットのスマート化、ビッグデータと個別介護などのテーマで講演が行われた。同時に、介護現場での情報収集やデータ漏出リスクなど、AIの課題や技術論理とプライバシー保護についても議論され、高齢者介護団体はAI介護技術のガイドラインの早期策定と倫理審査体制の構築を早急に進めるよう呼びかけた。

写真 ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

写真 展示品を体験する来場者(ジェトロ撮影)

展示品を体験する来場者(ジェトロ撮影)

(呉暁礼)

(中国)

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