4月の自動車生産台数は前年同月比0.4%減、国内販売台数は1.0%増

(タイ)

バンコク発

2025年05月30日

タイ工業連盟(FTI)は5月22日、2025年4月の自動車生産台数が前年同月比0.4%減の10万4,250台だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。今回の発表によると、4月の部門別では、乗用車が前年同月比4.8%増の4万25台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が3.4%減の6万4,225台だった。自動車生産台数全体の64.4%を占める輸出向けは6.7%減の6万7,085台、国内販売向けは13.5%増の3万7,165台だった。

2025年1~4月累計の自動車生産台数は、前年同期比12.0%減の45万6,749台だった。部門別では、乗用車が17.3%減の15万9,890台、ピックアップトラックなどの商用車が8.8%減の29万6,859台だった。また、輸出向けは12.1%減の30万3,881台、国内販売向けは11.7%減の15万2,868台だった。

国内販売台数では、4月は前年同月比1.0%増の4万7,193台と、わずかながら増加に転じた。1~4月累計は、前年同期比4.8%減の20万386台だった。

企業の動向をみると、中国メーカー(注)はバッテリー式電気自動車(BEV)を中心に、2025年に入っても販売の攻勢を強めており、1~4月累計の乗用車販売シェアは22.1%、2024年通年では18.8%だった。他方、日本メーカーのシェアは1~4月累計では62.4%で、2024年通年では64.8%だった(添付資料図1参照)。

商用車販売シェアでは、1~4月累計の中国メーカーは11.8%、2024年通年では7.1%だった。日本メーカーのシェアは1~4月累計で77.3%、2024年通年では84.4%だった(添付資料図2参照)。自動車全体の総販売シェアをみると、中国メーカーの1~4月累計は15.8%、2024年通年では11.6%だった。日本メーカーの1~4月累計は71.7%、2024年通年は76.7%だった(添付資料図3参照)。

4月の完成車の輸出台数は前年同月比6.3%減の6万5,730台、輸出額は4.4%減の約460億バーツ(約2,024億円、1バーツ=約4.4円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は13.5%減の約599億バーツだった。また、1~4月累計では、完成車の輸出台数が前年同期比14.8%減の29万288台、輸出額は14.8%減の約2,022億バーツだった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は14.1%減の約2,732億バーツだった。

(注)中国企業には、長城汽車(GWM)や上海汽車(MG)、哪吒汽車(NETA)、BYD、長安汽車(CHANGAN)などが含まれる。

(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)

(タイ)

ビジネス短信 d5a2ad42f8039b54