英政府、R&Dに対する長期支援提供に向けた計画発表

(英国、ドイツ)

ロンドン発

2025年05月28日

英国政府は5月19日、特定の研究開発(R&D)活動に対して、10年間にわたる長期の資金支援を提供する計画外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。これにより、各省庁やその他の公的機関が10年間にわたる研究開発資金を提供できるようになる。資金の割り当てについては、6月に予定される歳出見直し(Spending Review)で詳細を発表するとしている。

政府は同日、省庁や公的機関向けのガイダンスも発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。各省庁はガイダンスに従って各自で選考を実施し、英国の経済的・科学的利益を最大限に引き出すことができる特定のプログラムや活動、小規模な研究機関に予算を割り当てるとしている。ガイダンスでは、選考に当たって、科学的利益と経済的利益を考慮する際の判断基準や補足情報の案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを示している。具体的には、インフラ・中核機能、人材誘致・確保、国際協力、パートナーシップ・企業間協力の4つについて、案をそれぞれ提示している。

医薬品ベンチャー、R&D大規模投資を発表

R&D関連では、ドイツのバイオ医薬品ベンチャー、ビオンテックが5月20日、今後10年で最大10億ポンド(約1,940億円、1ポンド=約194円)を英国に投資することを発表した。ケンブリッジにR&Dセンター、ロンドンに建設する予定の本社に人工知能(AI)ハブを併設するとしている。この投資を通じ、新たな診断方法や治療法の発見や開発につなげる。同社の投資に対しては、英国政府も10年間で最大1億2,900万ポンドの補助金を提供するとしている。

(バリオ純枝)

(英国、ドイツ)

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