インドとシンガポール、両国の認定事業者(AEO)の通関簡素化
(シンガポール、インド)
シンガポール発
2025年05月29日
シンガポール税関は5月21日、インドとの間で、認定事業者(AEO)プログラムの相互承認取り決め(MRA)に調印したと発表した(税関メディアリリース)。このMRAにより、シンガポール税関のAEOプログラムのSTP-Plusと、インドのAEOプログラムの下で認定された企業は、商品を輸出する際の書類審査や貨物検査が軽減され、迅速な通関の恩恵を享受できる。
シンガポール税関のSTPプログラムは、世界税関機構(WCO)の「グローバルな貿易の安全性と円滑性を確保するための基準フレームワーク」(SAFE)に基づく自主的な認証プログラムだ。グローバルなサプライチェーンのセキュリティーを向上させるため、企業が強固なセキュリティー対策を採用することを奨励している。より高度な対策を実施している企業はSTP-Plusの対象で、パートナーとのMRAを通じた追加的な円滑化も享受できる。
AEO相互承認取り決めは、シンガポール税関のタン・フン・ホイ長官とインド間接税・関税中央委員会(CBIC)のサンジャイ・クマール・アガルワル委員長が署名した。調印式は、香港で開催された第26回WCOアジア太平洋地域税関長会議(RHCA)の傍らで行われた。シンガポール税関は他国の税関当局とAEOプログラムの相互承認を締結した東南アジアで最初の税関当局になる。現在、日本や中国、ASEAN諸国など13の税関当局とMRAを締結している。
(島田幸一郎)
(シンガポール、インド)
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