四川省、低空経済産業発展の政策措置、「四川製」低空産業製品を発表

(中国)

成都発

2025年05月29日

中国四川省の低空経済産業チェーン協同発展および製品発表会が5月13日、成都市で開催され、同省政府は「低空経済を発展させるための政策措置」を発表した。年間3億元(約60億円、1元=約20円)の資金を低空経済発展のため注力するほか、産業チェーン関連企業の集積を推進するため、企業への補助金最高額を2,000万元とし、総額30億元の低空経済産業基金を設立するなど、インフラ建設、応用シナリオ 、技術開発、製造、専用基金の5大分野16項目の支援策を打ち出した。

また、四川省で製造した低空産業に関連する7つの製品が公開された。吉利グループ傘下の沃飛長空科技(成都、AEROFUGIA)は空港送迎、都市間通勤、低空観光などのニーズに応える6人乗りの電動垂直離着陸機(eVTOL)AE200「フライングカー」を公開した。中航(成都)無人機システム(AVIC)は緊急救援向けの長航続型無人機製品、四川航鯤(カンクン)航空機製造も現時点で国内唯一の国産4人乗り「小鷹-700」航空機を展示した。

また、四川騰盾科技が開発した無人機は最高飛行高度1万メートル以上、最長2,500キロの航続距離を実現し、気温マイナス55度から70度までの環境下の作業も可能になる。成都縦横自動化技術が開発した垂直離着陸複合翼自動化製品(VTOL)も、温度差80度の環境下で耐えることができる。無人機製品以外では、中国久遠ハイテクノロジー装備が開発した低空防衛セキュリティーシステムを現場で披露したほか、四川九洲グループが開発した「九洲智空無人機ハイブリッド物流運営システム」は無人機物流領域で「運航調整」「環境認識」「衝突防止」といった問題に対応できるという。

(曾小桐)

(中国)

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