マスコット・インフラ、新工業団地の起工式を開催
(インド)
アーメダバード発
2025年05月08日
インド西部のグジャラート(GJ)州で工業団地の開発・運営を手掛けるマスコット・インフラは4月30日、アーメダバード近郊ビタラプールで「マスコット・インダストリアル・シティ(MIC)」の起工式を開催した。同社はこれまでにGJ州内で5件の工業団地やロジスティクスパークを開発しており、今回が6件目となる。MICは工業団地だけでなく、商業施設や住宅施設を含む統合型の工業都市開発プロジェクトで、面積は385エーカー(約1.6平方キロメートル)と、同社のプロジェクトの中で最大規模を誇る。
なお、MICの開発拠点は、2023年4月にホンダのインド子会社で四輪車の開発・生産・販売を手掛けるホンダカーズインディア(HCIL)から、マスコット・インフラの親会社マスコット・グループに売却された敷地だ(「タイムズ・オブ・インディア」紙4月15日)。同グループはその後、2024年1月に開催されたGJ州の投資促進会議「バイブラント・グジャラート」で、MICの開発に関する覚書を州政府と締結している。
MICはベチャラジとビランガムを結ぶ主要州道に面し、日本企業約20社が入居するマンダル工業団地に隣接している。四輪製造のスズキ・モーター・グジャラート(SMG)や二輪車を製造するホンダ・モーターサイクル・アンド・スクーター・インディア(HMSI)の生産拠点からも近い。日本企業が集積し、半導体製造(後工程)工場の建設でも注目を集めるサナンドII工業団地までも、60キロほどの距離だ。
MIC内には、レンタル工場を含む工場用区画のほか、倉庫、商業施設、住宅施設が整備される計画だ。今回のMICの起工式にあわせて、自動車向けの射出成型部品を製造するVブロス・オート(VBROS Auto)や金属製ねじを製造するアビ・メタルズ(Abhi Metals)など13社も、MIC内の自社工場建設の起工式を行った。住宅施設については、ドミトリー31棟(1万2,500人を収容可能)とアパート640部屋が整備される予定だ。
MIC起工式に参加したニティン・パテル元州副首相(中央左)とバルバントシン・ラジプト州産業大臣(中央右)(マスコット・インフラ提供)
(サンチット・オザ、吉田雄)
(インド)
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