OECDがトルコ経済についての報告書を発表、過去10年間の平均成長率は4.9%

(トルコ)

イスタンブール発

2025年04月16日

OECDは4月10日、トルコ経済についての報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。同報告書によると、トルコは過去10年間で、OECD加盟国のうち最も急速に経済成長を遂げた国の1つで、年間平均成長率は4.9%、国民の生活水準は約4倍に向上したと評価した。また、労働市場と社会福祉の大幅な改善が見られる一方で、持続可能な経済成長を実現させるためには、インフレの抑制と安定まで、マクロ経済政策を継続する必要性を指摘している。

同報告書は4つの構成に分かれており、「マクロ経済の安定化への取り組み」「女性の労働市場参画に対する障壁撤廃」「トルコにおけるグリーントランスフォーメーションへの取り組み」「競争力と革新性を備えた産業育成と移行」についてそれぞれ評価を行っている。トルコの人口構成の変化が見込まれる中、経済成長を支えるために重要な高齢者や女性の労働参画率は向上したが、トルコの数値はOECD加盟国の中では依然として低いという。また、エネルギー分野に関しては石炭依存率を下げ、再生可能エネルギーを含む低炭素エネルギーへの移行が重要とし、あわせて、イノベーションを通じたサービス業を含む産業の高度化についての重要性も指摘している。

(井口南)

(トルコ)

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