湖北省、2025年も消費財買い替え推進が好調
(中国)
武漢発
2025年04月09日
中国湖北省商務庁の4月2日の発表によると、同省で2025年第1四半期(1~3月)の消費財買い替え推進政策に関連した家電や、台所用品、浴室用品、電動二輪車の総販売数は1,376万個(台)を超え、総売上額は219億元(約4,380億円、1元=約20円)を突破した。消費財買い替え推進政策は、国務院が2024年3月に発表した「大規模設備の更新と消費財の買い替え推進行動プランに関する通知」(2024年3月22日記事参照)を基に、国内各地で展開されている(ビジネス短信特集参照)。
湖北省では1月1日から、2025年の買い替え推進政策補助金申請を開始した。家電製品に関連した補助金については、以前から対象だった冷蔵庫や洗濯機、テレビ、エアコンなどを含む8製品に加えて、電子レンジ、浄水器、食洗器、炊飯器の4製品も補助対象に追加された。同月20日からは、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチといったデジタル関連商品が初めて補助対象となった。これらの単一商品に対して、最大で最終販売価格の20%の金額補助を受けることが可能となっている。
電気機器の製造や販売を行っているTCL実業湖北支社の施建偉総経理は「国による買い換え推進政策は、一時的な売上額の伸びだけではなく、業界のグリーン化とスマート化につながる」と指摘した。また、買い替え推進政策の下で同社の湖北省での2025年第1四半期の売り上げは前年同期比50%増を記録した(「湖北日報」4月2日付)。
スマートフォンメーカーVivo(ビーボ)湖北のブランドマネジャーの王雯欣氏は「省内の2,000を超える店舗が買い替え推進に参加し、6万台以上のスマートフォンを販売した」と述べた。また、3,000元から5,000元のスマートフォン機種に最も人気があり、同価格帯の商品が補助の恩恵を最大限に享受できると紹介した(「湖北日報」4月2日付)。
そのほかにも、同省内の企業や団体は消費財関連イベントを積極的に実施している。家電機器を中心とした小売企業の蘇寧易購(スニン・コム)と、家電メーカーのハイアールも省内で販促イベントを開催するなど、買い替え推進政策を商機と捉える企業の動きが広がっている。
(西島和希)
(中国)
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