第4四半期のGDP成長率、EUは前期比0.4%、ユーロ圏は0.2%
(EU、ユーロ圏)
ブリュッセル発
2025年03月13日
EU統計局(ユーロスタット)は3月7日、2024年第4四半期(10~12月)のEU27カ国の実質GDP成長率(季節調整済み)は前期比0.4%、ユーロ圏20カ国は0.2%と発表した(添付資料表1、2参照)。
2024年通年のEUとユーロ圏の実質GDP成長率はそれぞれ、前年比1.0%、0.9%だった。
EUの第4四半期の実質GDP成長率(前期比)を需要項目別でみると、個人消費は前期の0.5%増から0.6%増(寄与度:0.3ポイント)と拡大した。一方、政府消費支出と総固定資本形成は前期の0.9%増、1.5%増から、それぞれ0.3%増、0.5%増(寄与度:ともに0.1ポイント)と、伸びが縮小した。輸出は前期の1.1%減から0.1%増に拡大、輸入は0.5増から0.1%減に縮小し、純輸出のGDPへの寄与度は0ポイントだった。
EUの第4四半期の実質GDP成長率(前期比)を国別でみると、加盟国間で引き続きばらつきがみられる(添付資料表2参照)。アイルランド(3.6%)、デンマーク(1.6%)、ポルトガル(1.5%)など5カ国が1.0%以上の成長率だった。一方、マルタ(マイナス0.7%)、オーストリア(マイナス0.4%)など5カ国でマイナス成長だった。ユーロ圏の主要4カ国では、スペイン(0.8%)とイタリア(0.1%)はプラス成長を維持したものの、ドイツ(マイナス0.2%)とフランス(マイナス0.1%)はマイナス成長に転じた。
2024年第4四半期のEUとユーロ圏の雇用者数の伸び率をみると、それぞれ前期比0.2%増、0.1%増だった(添付資料表3参照)。国別でみると、ルーマニア(2.0%増)のみが1.0%を超える増加だった。一方、フィンランド、クロアチア(ともに0.4%減)など7カ国では雇用者数が減少した。
(大中登紀子)
(EU、ユーロ圏)
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