1月の消費者物価、前年同月比2.2%上昇

(韓国)

ソウル発

2025年02月10日

韓国企画財政部は2月5日、1月の消費者物価が前年同月比で2.2%上昇し、食料品やエネルギー類を除いたコア物価は1.9%上昇したと発表した(添付資料表1参照)。消費者物価上昇率は2024年8月以来、5カ月ぶりに2%台に上昇した。

品目別にみると(添付資料表2参照)、農畜水産物の上昇率は、野菜類の価格上昇幅の縮小、果実類の価格下落などに伴い、前年同月比1.9%だった。石油類は、前年同月に国際原油価格が下落していたことの反動などにより、前年同月比7.3%と大幅に上昇した。そのほか、個人サービスの上昇率(3.2%)は、旅行費用の上昇などにより前年同月比で上昇した。

消費者物価上昇率の発表を受け、「毎日経済」(2月5日)は、米国を中心とする貿易戦争の本格化によるさらなる物価上昇の可能性への懸念を表明した。また「内需や輸出、雇用が不振な中で物価上昇が続けば、(物価上昇率が高止まりする中で経済が減速する)スタグフレーションに陥る恐れがある」との悲観的な見方も示している。

なお、韓国政府は1月2日に発表した「2025年経済政策方向」で、2025年通年の消費者物価上昇率を1.8%と展望している(2025年1月17日記事参照)。

(橋本泰成)

(韓国)

ビジネス短信 d3c9321e41decc5a