2024年のベンチャー投資額、前年比9.5%増
(韓国)
ソウル発
2025年02月27日
韓国中小ベンチャー企業部は2月12日、2024年のベンチャー投資額が前年比9.5%増の11兆9,457億ウォン(約1兆3,140億円、1ウォン=約0.11円)だったと発表した(添付資料表1参照、注1)。2024年の投資件数は8,413件と、前年(7,116件)より1,297件増加した。
投資先を業種別にみると(添付資料表2参照)、情報通信技術(ICT)サービスへのベンチャー投資額は3兆695億ウォンと、前年(2兆2,239億ウォン)に比べ38.0%増加した。電気・機械・設備(1兆7,082億ウォン、13.2%増)、流通・サービス(1兆1,327億ウォン、11.5%増)への投資額も増加し、9つの業種(注2)のうち7業種において増加がみられた。一方で、ICT製造(1兆2,348億ウォン、11.4%減)、映像・公演・レコード(4,937億ウォン、23.7%減)の2業種は前年よりも減少した。
被投資企業を業歴別にみると、後期企業(創業7年超)への投資額が6兆3,663億ウォン(前年比23.3%増)と最も多く、次いで中期企業(3~7年)が3兆3,551億ウォン(9.3%増)、初期企業(3年以下)が2兆2,243億ウォン(17.0%減)だった。
初期企業への投資額が委縮していることについて、「アジア経済」(2月12日)では、政府の説明内容を引用し、「IPO(新規株式公開)まで長く待たなければならない初期企業への投資よりは、収益率が低くても安定性が高い中期企業・後期企業に投資が集中したとみられる」と伝えた。また、「中小ベンチャー企業部は、初期企業への投資を活性化するため、ファンド運用会社に対してインセンティブを与える予定だ」とも報じている。
(注1)投資主体は「革新ベンチャー・スタートアップ資金支援および競争力強化方案」に基づくベンチャー投資会社など。
(注2)ICTサービス、バイオ・医療、電気・機械・設備、ICT製造、流通・サービス、化学・素材、映像・公演・レコード、ゲーム、その他。
(橋本泰成)
(韓国)
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