大統領が予算計画の見直しを指示、無償給食拡大に向けた予算確保が狙い
(インドネシア)
ジャカルタ発
2025年02月05日
インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領は1月22日、国家予算および地方予算に関する大統領指示2025年第1号を出し、閣僚や州知事ら(注)に対し、予算計画の見直しを指示した。
大統領指示によれば、総額306兆ルピア(約3兆円、1ルピア=約0.0095円)の予算確保を行うものとし、見直しの対象として、式典、調査研究、セミナーや出張経費などが例示されている。今回の措置についてスリ・ムリヤニ・インドラワティ財務相は、同指示の目的はプラボウォ大統領の重要公約の1つである給食の無償提供プログラムへの割当予算を増やすことだとした。同相は、当初1,700万人と設定していた2025年の食事提供者の規模を8,290万人に増やすよう、大統領から要請があったと述べ、確保予算の3分の1にあたる約100兆ルピアが給食の無償提供プログラムへ追加配分される見込みだと述べた(「コンタン」1月30日)。
この指示を受け、各省庁および国家機関の長はそれぞれの支出計画を見直し、国会の関係委員会での承認を受ける必要がある。その後、見直しを反映した予算案を、2025年2月14日までに財務相あてに提出することが求められている。
(注)大統領指示2025年第1号の対象は、閣僚、国軍司令官、国家警察長官、検事総長、省庁以外の政府機関の長、国家機関の長、各州知事、県や市の首長。
(中村一平、八木沼洋文)
(インドネシア)
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