2024年の自動車生産台数、前年比19.9%減の約147万台

(タイ)

バンコク発

2025年02月06日

タイ工業連盟(FTI)は1月28日、12月の自動車生産台数が前年同月比17.4%減の10万4,878台だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。今回の発表によると、12月の部門別では、乗用車が前年同月比17.8%減の3万8,749台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が17.1%減の6万6,129台だった。自動車生産台数全体の64.1%を占める輸出向けは9.5%減の6万7,203台、国内販売向けは28.5%減の3万7,675台だった。

2024年1~12月累計の自動車生産台数は前年比19.9%減の146万8,997台だった。部門別では、乗用車が13.5%減の55万8,440台、ピックアップトラックなどの商用車が23.4%減の91万557台。また、輸出向けは12.1%減の100万9,141台、国内販売向けが33.1%減の45万9,856台だった。国内販売台数では、家計債務上昇に伴う自動車ローンの審査厳格化により、12月は前年同月比20.9%減の5万4,016台となった。 1~12月累計は前年比26.2%減の57万2,675台だった。

企業の動向をみると、中国メーカー(注)はバッテリー式電気自動車(BEV)を中心に、2024年に入っても販売攻勢を強めており、1~12月累計の乗用車販売シェアは18.8%、2023年通年では17.1%だった。他方、日本メーカーのシェアは1~12月累計では64.8%で、2023年通年では67.0%だった(添付資料図1参照)。

商用車販売シェアでは、1~12月累計の中国メーカーは7.1%、2023年通年でも7.1%だった。日本メーカーのシェアは1~12月累計で84.4%、2023年通年では84.2%だった(添付資料図2参照)。自動車全体の総販売シェアをみると、中国メーカーの1~12月累計は11.6%、2023年通年では10.9%、日本メーカーの1~12月累計は76.7%、2023年通年は77.8%だった(添付資料図3参照)。

12月の完成車の輸出台数は前年同月比15.5%減の7万6,346台、その輸出額は16.1%減の約524億バーツ(約2,358億円、1バーツ=約4.5円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は、13.9%減の約726億バーツだった。1~12月累計では、完成車の輸出台数が前年比8.8%減の101万9,213台、輸出額は2.9%減の約6,992億バーツ。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は2.1%減の約9,526億バーツだった。

なお、FTIでは2024年実績を踏まえ、2025年の自動車生産台数目標を前年比2.1%増の150万台と設定した。内訳は国内向け50万台、輸出向け100万台。

(注)中国企業には、長城汽車(GWM)や上海汽車(MG)、哪吒汽車(NETA)、BYDなどが含まれる。

(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)

(タイ)

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