四川省と重慶市、2024年の経済指標を発表
(中国)
成都発
2025年01月23日
中国の重慶市統計局は1月20日、四川省統計局と成都市統計局は翌21日にそれぞれ2024年の経済指標を発表した。域内総生産(GRP)は、重慶市が前年比5.7%増の3兆2,193億1,500万元(約69兆2,152億7,250万円、1元=約21.5円)、四川省が5.7%増の6兆4,697億元、成都市も5.7%増の2兆3,511億3,000万元だった。
主要経済指標についてみると、一定規模以上の工業生産増加額(付加価値ベース)では、重慶市が前年比7.3%増、四川省が6.6%増、成都市が4.8%増だった。うち重慶市について、主要品目の生産量からみると、自動車が前年比9.4%増の254万100台(新エネルギー車が90.5%増の95万3,200台)となった。四川省では、リチウム電池(42.0%増)、単結晶シリコン(56.1%増)、発電設備(23.5%増)、集積回路(25.1%)で堅調な伸びを示した。一方、自動車の生産台数は8.9%減の89万台、小型コンピュータは7.6%減の4,856万9,000台だった。
社会消費品小売総額は、重慶市が前年比3.6%増の1兆5,677億3,700万元だった。四川省は4.2%増の2兆7,415億元、成都市は3.3%増の1兆327億1,000万元と微増にとどまった。うち重慶市について、消費形態からみると、商品小売りが2.6%増、飲食業が9.1%増だった。四川省では、商品小売りが3.8%増の2兆3,568億5,000万元、飲食業が6.9%増の3,846億4,000万元だった。
固定資産投資では、重慶市が前年比0.1%増で、上半期から減速した。四川省は2.4%増、成都市は7.3%増だった。製造業投資では、重慶市が11.2%増、四川省が16.5%増、成都市が48.7%増と高い伸びを維持したものの、不動産開発投資では、重慶市が8.3%減、四川省が9.9%減、成都市が10.6%減と依然厳しい状態にある。
国営通信社の新華社によると、重慶市政府は1月19日に開かれた同市の人民代表大会で、2025年の実質GRP成長率を前年比6%前後とする目標を明らかにした(「新華網」1月19日)。また、四川省政府は1月21日、同省の2025年の実質GRP成長率を前年比5.5%以上とし、投資誘致、消費と内需の拡大、生産効率の向上、収入の増加などを目指すとしている。
(王植一)
(中国)
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