インド準備銀、ポートフォリオ投資のFDI再分類に新枠組み
(インド)
調査部アジア大洋州課
2024年11月15日
インド準備銀行(RBI)は11月11日、外国ポートフォリオ投資(FPI、注1)が規制の上限を超過した場合に、海外直接投資(FDI)へ再分類を行うための新たな枠組みを発表した。新制度は、即日施行された。
これまでの規定では、FPIがインド企業の払込株式資本を完全に希薄化(注2)した後の投資額、または株式を中心とした資本調達手段1回当たりの払込価額の10%を超えた場合、保有株式の売却またはFDIへの再分類を行う必要があった。
今回発表された制度では、FDIへの再分類については、国境を接する国からの投資などFPI以外の規制を受ける場合は政府からの許認可、投資先のインド企業が投資規制業界などの場合は企業からの同意を得ることが義務化された。また、FPIの規制上限を超えた場合に、前述のいずれの方法で対処するかについて、5取引日の間で決定する必要があるほか、一度FDIに再分類されたFPIは、その後、基準を下回っても引き続きFDIとしてみなされることが発表された。
(注1)インド国外の居住者による、主に証券市場を通じたインド企業の資本調達手段への投資。
(注2)増資などによる1株当たりの株式価値の減少。
(深津佑野)
(インド)
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