IMF、インドの2024/2025年度GDP成長率予測を7.0%に上方修正

(インド)

調査部アジア大洋州課

2024年11月12日

IMFは10月31日に発表した「アジア経済見通し2024年11月版外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」で、インドの2024/2025年度(2024年4月1日~2025年3月31日)の経済成長率が7.0%になるとの見通しを示した。2024年4月公表値(2024年5月22日記事参照)から0.2ポイント上方修正したかたちだ。なお、2025/2026年度の経済成長率は6.5%と前回公表値を据え置いた。

見通しを上方修正した理由として、(1)農耕期に地方の消費活動が回復したこと、(2)公共インフラ投資が拡大を続けていることを挙げた。この傾向は2025年も継続するとし、インドは引き続き世界最速で成長を遂げる主要経済圏との見通しを示した。また、下振れリスクとなり得る「経済政策の不安定さ」を示す指標についても、2023年7月以降改善の一途をたどっている(注)ことが示された。

アジア大洋州全域では、2024年(暦年)は4.6%、2025年は4.4%の成長を見込む。2024年4月公表値からは0.1ポイントずつ上方修正したものの、経済成長は緩やかに鈍化する見通しを示した。理由として、新型コロナウイルス禍からの回復の陰りや高齢化を挙げた。同時に、下振れリスクには高まりがみられ、地政学上の緊張の高まり、不透明なグローバル需要、金融市場の不透明性を挙げた。

(注)詳細な数値は公表されていない。

(深津佑野)

(インド)

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