9月の消費者物価上昇率は2021年12月以来の低水準に

(コロンビア)

ボゴタ発

2024年10月18日

コロンビア国家統計局(DANE)は10月7日、9月の消費者物価上昇率が前年同月比5.81%、前月比で0.24%だったと発表した。コロンビアの消費者物価上昇率(前年同月比)は2023年3月の13.34%をピークに鈍化傾向が続いており、9月の上昇率は2021年12月(5.62%)以来の低水準にまで沈静化している。

1~9月の累計(前年同期比4.58%上昇)を項目別にみると、教育(10.62%)、レストラン・ホテル(6.29%)、宿泊施設、水道、電気、ガス、そのほか燃料(6.07%)、健康(4.84%)、交通(4.61%)の費目において平均を上回った。さらに詳細な項目をみると、家賃(6.28~6.52%)、外食(6.55%)、交通運賃(7.84%)、生鮮果物(24.26%)、車両用燃料(6.27%)、幼稚園および初等教育(12.20%)、ジャガイモ(29.38%)、水道(6.47%)などが上昇の要因として挙げられている。一方で、酒類・たばこ(4.34%)、食品・飲料(3.42%)、サービス(2.71%)、家財・住宅管理(1.94%)、衣類・靴類(1.58%)、情報・通信(マイナス0.62%)、娯楽・文化(マイナス1.46%)の項目において平均以下だった。

9月単月では、上昇率の高さの順に教育(1.93%)、レストラン・ホテル(0.49%)、健康(0.29%)、交通(0.24%)、食品・飲料(0.11%)となった。9月第1週に発生した、トラック運転手によるディーゼル燃料値上げに反対するデモの影響が懸念されたが、デモの期間が短かったこともあり大きな影響には至らなかった。

当地アナリストによれば、2024年通年のインフレ率は5.2~5.3%との見立てとなっている。

(木村香菜)

(コロンビア)

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