韓国政府、「スマート製造革新エコシステム高度化案」を発表
(韓国)
ソウル発
2024年10月09日
韓国中小ベンチャー企業部は10月2日、崔相穆(チェ・サンモク)経済副総理(副首相)主宰の「経済関係長官会議」で、中小製造業のデジタル化を加速するための育成戦略を盛り込んだ「スマート製造革新エコシステム高度化案」を発表した。
本案では、スマート製造産業を「製造工程を自動化し、情報通信技術を活用することで、設備・工程・企業を連結させ、生産過程を情報化およびスマート化する製造革新産業」と定義し、スマート製造の要素技術・製品を新たに4つに分類した。その分類体系に基づき、戦略的重要性と政策適合度を考慮して重点支援する7大戦略分野を選定した(添付資料表参照)。
韓国政府は、2027年までに4つの分類体系と7大戦略分野をはじめとしたスマート製造の専門企業を500社指定し、中小企業の技術水準を5%以上向上させることを目標とする3つの政策方向性を次のとおり掲げた。
- スマート製造産業の育成制度を拡張するために、スマート製造専門企業制度を導入する。
- 創業から海外進出までの成長を段階別に支援できる体制を構築し、グローバル専門企業を育成する。
- 地域・民間主導によるエコシステムの高度化を推し進めるため、製造データおよび人工知能活用基盤のインフラを拡充する。
同部によると、スマート製造産業は潜在成長率が高い分野だが、韓国は米国や欧州などに比べて技術水準が低く、産業の発展を支える政策が不足していた。韓国政府は、このような状況に対応すべく、今回の施策を通じて、スマート工場の普及政策とスマート製造産業の育成政策をバランス良く推進し、スマート製造分野におけるエコシステムの高度化を図る計画だ。
(橋本泰成)
(韓国)
ビジネス短信 e578d38c200233e8