現代自動車のインド法人が上場、新興市場開拓とEV投資に注力
(韓国、インド)
ソウル発
2024年10月30日
韓国の完成車大手の現代自動車と各メディアは、現代自動車のインド法人が10月22日にインドのボンベイ証券取引所(BSE)とナショナル証券取引所(NSE)に同時上場したと発表した。同日にNSEで行われたインド法人の現地株式上場記念式には、現代自動車の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長や張在勲(チャン・ジェフン)社長らが出席したほか、現地証券取引所の関係者や、グローバルメディアなどから約250人が参加した。
現代自動車インド法人の公募価格は、1株当たり1,960ルピー(約3,528円、1ルピー=約1.8円)に設定され、公募株式数の2.39倍の申し込みが集まった。同社は、今回の上場による全体の公募金額は約4兆5,000億ウォン(約4,950億円、1ウォン=約0.11円)規模で、インド証券市場で史上最大規模のIPO(新規株式公開)となったと明らかにした。外資系完成車メーカーがインド証券市場に上場したのは、日本の自動車メーカー系列のマルチ・スズキに次ぐ2番目、現代自動車グループとしては韓国国外での初めての上場となった。
現代自動車は今回の上場を通じて、中東、アフリカ、南アジア、東南アジア、中南米などの新興市場への事業拡大を見据え、インド拠点を戦略的な輸出ハブとして育成する方針だ。同社はインド市場で新製品や未来先端技術の研究開発に積極的な投資を行っていくとともに、電気自動車(EV)の現地販売や供給網の現地化を通じて、インド全域でEVのインフラ構築への投資も拡大する。
さらに、現代自動車は1996年のインド進出以来、社会貢献活動を献身的に実施しており、同社は今後もインドの国民企業として社会的責任を着実に果たしていくことを約束した。
(橋本泰成)
(韓国、インド)
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