ハリス氏が当選確率5割超、トランプ氏を上回る、米大統領選世論調査
(米国)
調査部米州課
2024年10月09日
11月5日の米国大統領選挙に向けて、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領と共和党候補のドナルド・トランプ前大統領の支持率を示す世論調査で接戦が続いているが、選挙モデルによって分析した総合的な当選確率で、ハリス氏がトランプ氏を上回った。
選挙情報サイト、270トゥウィン(10月8日時点)の大統領選の選挙モデルによる分析結果では、総合的にみてハリス氏の当選確率が53.6%と,トランプ氏(45.9%)を上回った。州別の当選確率をみると、激戦州(スイングステート(650KB))では、ハリス氏がペンシルベニア(55.1%)、ミシガン(58.6%)、ウィスコンシン(56.8%)、ネバダ(59.8%)の4州で上回り、トランプ氏はアリゾナ(60.4%)、ジョージア(59.1%)、ノースカロライナ(60.6%)の3州で上回った。
「ニューヨーク・タイムズ」紙(10月8日)が最近の世論調査を集計した平均値では、激戦州でハリス氏がペンシルベニア(+1ポイント未満)、ネバダ(+1ポイント)、ミシガン(+2ポイント)、ウィスコンシン(+2ポイント)の4州でトランプ氏を上回った。一方、トランプ氏は南部のジョージア(+1ポイント)、アリゾナ(+2ポイント)、ノースカロライナ(+1ポイント未満)の3州で上回った。その結果を踏まえて、想定される選挙人獲得数はハリス氏が前記4州で勝利すれば276人、トランプ氏が262人となる。また、両者の差が1ポイント未満のペンシルベニア州でトランプ氏が勝利した場合は、同氏が281人、ハリス氏が257人となる(「米国大統領選の仕組み(477KB)」参照)。
ジョー・バイデン大統領は10月4日、11月の大統領選挙について「自由で公正」に行われることを信じているが、「平和的」になるかどうかわからないと述べた。10月1日の副大統領候補の討論会で、共和党候補のJ.D.バンス連邦上院議員(オハイオ州)が民主党候補のティム・ウォルズ・ミネソタ州知事から、トランプ氏は2020年大統領選挙結果を受け入れているか問われた際に、回答をはぐらかしたことから、トランプ氏の選挙結果への対応に懸念を示した。
(松岡智恵子)
(米国)
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