米ゼネラルモーターズの第3四半期決算、売り上げ、利益ともに市場予測上回る結果に

(米国)

ニューヨーク発

2024年10月23日

米国自動車メーカーのゼネラルモーターズ(GM)は10月22日、2024年第3四半期(7~9月)の決算を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

第3四半期の売上高は前年同期比10.5%増の488億ドルとなり、市場予測の447億ドルを上回った。調整後税引き前利益(EBIT-Adjusted)も、15.5%増の41億ドルと伸びた。これに伴い、同社は2024年の利益予想について、前回の130億~150億ドルの範囲から、140億~150億ドルに引き上げた。予想値の修正は2024年で3回目となる。

メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は株主に対し、(販売台数では前年同期比1.6%減と減少したものの、より利益率の高い)個人向け販売台数の増加と、業界平均を上回る車両価格の維持、適切な在庫管理や、割引を抑えたことが売上高と利益増加の背景にあることを示唆した(2024年10月8日記事参照)。また、電動化への取り組みに関し、「2024年の電気自動車(EV)の生産と収益性は目標達成に向け順調に進んでいる。しかし、(今後は)市場での競争や規制環境が厳しくなる。だからこそ、ガソリン車のマージンを最適化し、できるだけ早くEVのEBITベースでの収益性を高くすることに注力する」と述べた。

なお、GMの第3四半期のバッテリー式電気自動車(BEV)の販売台数は前年同期比約6割増と大きく伸びている。さらに、中国事業は第2四半期(4~6月)から売上高が改善したが、依然として課題があり、事業見直しを計画していることなどが報じられている(デトロイトプレス電子版10月22日ほか)。2025年の見通しでは、スポーツ用多目的車(SUV)やEVのコストカット、中国事業の改善が業績を支えると見込む(ロイター10月22日)。10月28日にはフォード・モーターズの決算が予定されている。

(大原典子)

(米国)

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