8月の消費者物価が前年同月比2.0%上昇、3年5カ月ぶりの低水準

(韓国)

ソウル発

2024年09月04日

韓国企画財政部は9月3日、8月の消費者物価が前年同月比で2.0%上昇し、食料品やエネルギー類を除いたコア物価は2.1%上昇したと発表した(添付資料表1参照)。消費者物価上昇率は前月(2.6%)より縮小し、2021年3月(1.9%)以来3年5カ月ぶりの低水準となった。

品目別にみると(添付資料表2参照)、農畜水産物については、果実類の価格下落が影響し、上昇率は前年同月比2.4%と、前月(5.5%)と比べ大幅に低下した。石油類の上昇率(0.1%)も、国際原油価格の下落などに伴って前月(8.4%)から大幅に低下した。個人サービスの上昇率(3.0%)は、休暇シーズンの影響で前月(2.9%)より上昇したが、公共サービス(1.4%)は前月(1.9%)より低下した。食料品やエネルギー類を除いたコア物価の上昇率は2.1%で、前月(2.2%)と同水準に落ち着いた。

同部では、異常気象や原油価格の変動などの突発的な要因がなければ、今後の消費者物価上昇率は2%台前半に落ち着くとみている。政府は、秋夕(旧暦のお盆)用の祭事品の物価安定に向けて、白菜・大根などの備蓄放出や割引支援を進めるとともに、2024年9月末に満了予定の輸入果物に対する関税割当制度の適用期間を全品目(バナナ・マンゴーなど10品目)について2024年末まで延長し、供給拡大を図る方針だ。

(橋本泰成)

(韓国)

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