ジェトロ、JJF2024でライブ配信とバイヤー招聘によるマッチングイベント実施

(日本、中国、香港)

海外展開支援部販路開拓課

2024年09月12日

東京ビッグサイトで8月28日から30日までの3日間、ジュエリー分野の世界有数の国際トレードショー、ジャパンジュエリーフェア(JJF)が開催され、約1万2,000人が来場した。

ジェトロはJJF2024特別企画として、2022年から3年連続でJJF主催者のインフォーマ マーケッツ ジャパン協力の下、中国バイヤー向けにライブ配信によるマッチングイベントを開催した。このイベントには、JJF出展の352社のうち、中国市場に関心を持つ日本企業21社が参加した。日本在住の有力KOL(キーオピニオンリーダー)2人を司会進行役として実施したライブ配信では、各社が中国語で自社商品のPRを行った。今回のライブ配信は合計7時間50分に及び、前年度を上回る延べ3万8,000人の中国のバイヤーが視聴した。

また、今年度からの新たな取り組みとして、ジェトロが中国から有力バイヤー5社8人を招聘(しょうへい)し、日本のジュエリー業界に対する理解を深めてもらうべく、JJF会期前に日本国内のジュエリー工場や小売店の視察をアレンジした。JJF会期中には招かれたバイヤーとイベントに参加した日本企業21社との商談を設定し、今後の商談継続を希望する企業や会期中に成約に至った企業もあった。

ジェトロではそのほかにも、日本企業向けに中国のジュエリー市場の最新動向をテーマにしたセミナーを開催したほか、イベントに参加した日本企業21社を取り上げた中国語の特別冊子を中国から来場したバイヤーに配布するなど、イベントの効果を高める工夫も行った。

イベントに参加した日本企業からは、ライブ配信イベントについて「普段あまり接触する機会のないエンドユーザーからの問い合わせや、バイヤーからの引き合いが大幅に増えた」という声があったほか、過去にもこの事業に参加した企業からは「今年度のライブ配信後、過去に視聴していたバイヤーから連絡があり、9月に開催されるジュエリー&ジェムワールド香港で商談することになった」というコメントもあった。また、バイヤー招聘イベントについては「バイヤーから自社商品に関心が示され、ジュエリー&ジェムワールド香港であらためて商談することになった」「自社では出会えない有力な中国バイヤーと商談ができた」など、今後の商談に手応えを感じるコメントが多く聞かれた。

2023年の日本から海外の国・地域への宝飾品輸出額は約3,800億円で、過去最高を記録し、うち香港向けが6割を占めている。今回のイベント参加企業の多くはジュエリー&ジェムワールド香港にも出展を予定しており、今回のイベントでつながった中国のバイヤーと商談を継続し、成約案件の創出を目指す。

写真 ライブ配信で参加企業のジュエリーについて説明を行うKOLの様子(ジェトロ撮影)

ライブ配信で参加企業のジュエリーについて説明を行うKOLの様子(ジェトロ撮影)

(長崎博明、大澤知澄)

(日本、中国、香港)

ビジネス短信 59c9bb7fdbce416e