先端化学・セル(ACC)電池分野の生産連動型奨励策(PLI)再入札に7社応募、1社を採択
(インド)
ニューデリー発
2024年09月12日
インド重工業省は9月4日、先端化学・セル電池(ACCバッテリー)分野の生産連動型奨励策(PLI、注)の再入札で、大手財閥リライアンス・インダストリーズに対する10ギガワット時(GWh)分の容量割り当てを発表した。
2022年3月に終了した第1回入札では、10社から応募があり、3社、計30GWh分が採択された。2023年7月には20GWh分の再入札の実施が発表されていたが、2024年1月に最大予算支出362億ルピー(約615億4,000万円、1ルピー=約1.7円)の10GWh分について再入札が開始された(2024年2月7日記事参照)。
今回の入札では、アクメ・クリーンテック・ソリューションズ、アマラ・ラジャ・アドバンスト・セル・テクノロジーズ、アンビ・パワー・インダストリーズ、JSWネオ・エナジー、ルーカスTVS、リライアンス・インダストリーズ、ワーリー・エナジーズの7社から、計70 GWh分の申請が行われた。
ACCバッテリーは、電気エネルギーを電気化学エネルギーや化学エネルギーとしていったん貯蔵し、必要に応じて電気エネルギーに再変換できる最新のエネルギー貯蔵技術を用いたバッテリーで、電気自動車(EV)や家電製品、太陽光発電、電力網などさまざまな分野で活用できる。重工業省はこの取り組みについて、国内製造能力の強化、輸入依存度の低減、インドをACCバッテリー製造の世界的リーダーに位置付けるための新たな一歩だと表明している。
(注)「生産連動型奨励策(PLI)」は、インド政府が2020年度(2020年4月~2021年3月)に導入した国内製造業振興の目玉政策。対象となる全14分野について、分野ごとの適格基準を満たせば、新規工場を設立した製造業企業に対し、売上高の増加額などに応じてインセンティブ(補助金)を支給すスキーム。
(花村大樹)
(インド)
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