国会が副首相を新たに3人選出、5人体制に
(ベトナム)
ハノイ発
2024年09月04日
ベトナム国会は8月26日、第15期(2021~2026年期)第8回臨時国会を招集し、レ・ミン・カイ副首相とチャン・ルウ・クアン副首相の退任を承認し、グエン・ホア・ビン最高人民裁判所長官、ホー・ドゥク・フォック財務相、ブイ・タイン・ソン外相の3人を新たに副首相に選出した。副首相は5人体制となる。
その他の閣僚についても、ドー・ドゥク・ズイ・イエンバイ省共産党委員会書記を天然資源環境相、グエン・ハイ・ニン・カインホア省党委員会書記を司法相に選出した。
不祥事による辞任や他の要職への転任などで空席や兼任が生じていた閣僚ポストを補充したかたちだ。副首相を退任するカイ氏は、汚職防止などの党則違反に問われて共産党から懲戒処分を受けており、事実上の更迭とみられる。クアン氏は21日に党の中央経済委員長(注)に任命されており、この職務に専念する。
臨時国会後の記者会見では、10月の国会会期中に新たな国家主席を選出する予定であることが明かされた。現在、国家主席職はトー・ラム党書記長が兼任している(2024年8月9日記事参照)。そのほかの政府要職についても、2024年末までに人事の再編や強化を進める方針が示された(VNエクスプレス8月26日)。
28日には、副首相5人の所掌が発表され、ビン氏が筆頭副首相に任命された(添付資料表参照)。フォック氏は財務相、ソン氏は外相を当面は兼任する。
(注)中央経済委員会は、社会・経済分野の制度や政策に関する研究や提案、助言などを行う共産党の指導機関・中央委員会の諮問機関。
(萩原遼太朗)
(ベトナム)
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