米マイクロソフト、ブラジルでのAI開発に147億レアル投資
(ブラジル、米国)
サンパウロ発
2024年09月30日
米国のIT大手マイクロソフトは9月26日、ブラジルでの人工知能(AI)活用促進に向けて、今後3年間で147億レアル(約3,822億円、1レアル=約26円)を投資すると発表した。同社はサンパウロ州で所有するデータセンターでのAI・クラウドサービスのインフラを拡大する予定だ。
また、国内で500万人のAI人材の育成を目指した訓練プログラム「ConnectAI」も導入する予定だ。このプログラムは全国職業訓練機関(SENAI)や労働省などと連携して実施される。ルイス・マリーニョ労働相はマイクロソフト公式リリース(9月26日付)で「AIの知識を普及させるため、労働省とマイクロソフトは新たな試みを用意している。これにより、デジタル環境へのアクセス性が向上し、人々のIT技能の向上、雇用機会にも寄与すると考えられる」と述べた。
今回の投資案件のほかにも、AI分野に関連する政府や民間からの発表が相次いでいる。連邦政府は7月、公共サービス改善に向けたAIの活用を目標とするプログラム「ブラジル人工知能計画」を発表し、今後4年間で230億レアルを拠出する予定だ。また、米電子商取引大手アマゾンのクラウド部門のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は9月11日、ブラジルのAI・クラウドサービスへの需要に対応するため、2034年までに18億ドルを投資すると発表した。投資額は同社のデータセンターの建設や改善に充てられる。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル、米国)
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