7月の貿易赤字は235億ドル、赤字幅は前月より拡大
(インド)
ムンバイ発
2024年08月23日
インド商工省(MoCI)が8月14日に発表した「貿易統計(速報値)」によると、7月の貿易収支は235億ドルの赤字だった。貿易赤字は2020年6月以降続いており(添付資料図参照)、前月より赤字幅が拡大した。輸出額(サービスを除く)は339億8,141万ドルで前年同月比1.5%減少、輸入額は574億7,833万ドルで同7.5%増加した。
輸出額の内訳をみると、金額の大きいエンジニアリング製品90億3,931万ドル(前年同月比3.7%増)、電子製品28億772万ドル(37.3%増)、医薬品23億1,247万ドル(8.4%増)などが増加した。金額は小さいが、畜産品が4億5,610万ドル(56.2%増)と大きく増加した。一方で、石油製品52億2,792万ドル(22.2%減)、有機・無機化学品22億7,343万ドル(12.0%減)、宝石類18億3,568万ドル(20.4%減)などは減少した。
輸入額に関しては、輸入額全体の約4分の1を占める石油製品・原油が138億7,304万ドルで前年同月比17.4%増となったことに加え、電子製品86億6,149万ドル(11.5%増)、非鉄金属22億2,862万ドル(17.4%増)などが増加した。一方で、金31億3,008万ドル(10.7%減)などは減少した。
現地報道では、最近の慢性的な貿易赤字に加え、7月の輸出の減少の要因として「海上運賃の高騰、主要輸出相手国の保護主義的措置、いくつかの主要市場における需要の低迷が挙げられる」との輸出業界の声を紹介している。(「インディアン・エクスプレス」紙8月14日)
(篠田正大)
(インド)
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