中国食品添加物使用標準(GB2760-2024)が2025年2月8日から施行
(中国)
農林水産食品部市場開拓課
2024年08月27日
中国国家衛生健康委員会および国家市場監督管理総局は2024年2月8日、食品添加物使用標準(GB2760-2024)を公布した。2025年2月8日から施行する。現在有効である同標準(GB2760-2014)が公布されて10年ぶりの改定となる。これを踏まえてジェトロは、同標準の仮訳(2.3MB)を公表した。同委員会ならびに同局による解説資料によると、改定の主なポイントは次のとおり。
- GB2760-2014の施行から、国家衛生健康委員会2023年第5号公告の公布(2023年7月24日)までの間で、同委員会が公告を通じて新たに使用を認めた食品添加物の品目と使用規定を追加した。
- 2015年施行の「食品安全法」に基づき、食品添加物の定義に栄養強化剤を含む内容を追加した。
- 附属書Aに定める食品添加物の使用規定を変更した。例えば、従前の表A.3の内容を表A.1と表A.2に記載し、従前の表A.2を表A.1に統合(注)。また、食品添加物の安全性と製造工程上の必要性に関する最新の評価結果に基づき、一部食品添加物の品目や使用規定を改正した。
- 附属書Bの食品香料と食用エッセンスの使用規定を変更した。食品香料の乱用を防止するため、B.1.4において、例えば安息香酸、シンナムアルデヒド、ガラナ抽出物、二酢酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、リン酸三カルシウム、アミノ酸類など、別の食品添加物の機能または別の食品用途を持つ食品香料を使用するときの要求事項をさらに明確化した。
- 附属書Cの食品工業用加工助剤(以下、加工助剤)の使用規定を変更した。例えば鉱物油を削除し、その使用規定をホワイトミネラルオイルと統合させるなど、一部の加工助剤の品目を削除した。また、食品添加物の安全性と製造工程上の必要性に関する最新の評価結果に基づき、業界における実際の使用状況も踏まえ、一部の加工助剤の品目や使用規定を改正した。
- 附属書Dの食品添加物の機能分類を変更した。具体的には、栄養強化剤の番号と定義を追加し、食品香料の定義を変更した。
- 附属書Eの食品分類システムを変更した。また、変更後の食品分類に基づき、食品添加物の使用規定を調整した。
(注)従前(GB2760-2014)では、表A.1「使用が認められる食品添加物の品目、使用範囲および最大使用量または残留量」を記載しており、この点は新標準(GB2760-2024)でも変わらない。しかし、表A.2に「各種食品中、製造工程上の必要性から適量を使用できる食品添加物のリスト」、表A.3に「製造工程上の必要性から適量を使用する食品添加物において例外とされる食品類別リスト」が掲載されていた。新標準では、表A.1「使用が認められる食品添加物の品目、使用範囲および最大使用量または残留量」、表A.2「表A.1において例外とされた食品番号に該当する食品の種類」の2分類としたうえで、食品添加物の使用規定を定めている。
(川原文香)
(中国)
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