上半期の自動車販売は好調、2024年通年予測を76万5,000台に上方修正
(マレーシア)
クアラルンプール発
2024年08月07日
マレーシア自動車協会(MAA)は7月16日、2024年上半期(1~6月)の新車販売台数が前年同期比6.6%増の39万296台だったと発表した。うち乗用車が9.2%増の35万6,859台だった一方、商用車は15.3%減の3万3,437台に落ち込んだ。また、自動車生産台数は8.1%増の39万2,052台だった(添付資料表1、表2参照)。
販売台数をメーカー別にみると、第2国民車メーカーのプロドゥアが前年同期比17.4%増の16万9,849台で、市場シェアの43.5%を占め、前年に続いて首位となっている(添付資料表3、図参照)。2位の第1国民車メーカーのプロトンは5.2%減の7万2,088台と落ち込み、市場シェア18.5%だった。国民車メーカー2社が市場全体の62.0%を占めた。
日系では、トヨタが3.8%減の4万6,821台で3位、ホンダが16.3%増の3万9,226台で4位だった。マツダは12.0%減の8,389台で前年割れしたものの、三菱を抜いて6位から5位に浮上した。三菱の販売台数は30.0%減の8,265台に大きく落ち込んだ。
MAAは上半期の販売が伸びた主な理由として、マレーシア経済の安定、具体的には第1四半期(1~3月)のGDP成長率が4.2%に回復したことや(2024年5月28日記事参照)、2023年3月以来、政策金利(OPR)が3%で据え置かれていることを挙げた。また、安定した雇用市場や社会政治環境も自動車販売を下支えした。
上半期の好調な実績を踏まえて、MAAは2024年通年の総販売台数の予測について、2024年1月に発表した74万台から76万5,000台に上方修正した。なお、政府は6月10日、ディーゼルの一律補助金制度を見直し、貧困層支援に焦点を当てる政策に転換した。この制度により、マレー半島全域でディーゼル燃料価格が約50%上昇し、レギュラーガソリン(RON95)も同様の値上げが予想される。そうした中でも、MAAは自動車販売台数に大きな影響はないと見込み、上方修正に踏み切った。
(ニサ・モハマド)
(マレーシア)
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